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2015-07-09

寒中コンクリート対策と気象条件

過去データやピンポイント予測から冷え込み予測

真冬に向けて、より寒さが厳しくなるこの時期。建設現場では急な冷え込みにより寒中コンクリート対策が必要になったり、コンクリート養生の温度管理が難しくなる時期です。

冬場に急な気温低下をもたらす気象条件は2つあります。

一つ目は、日本付近を低気圧や寒冷前線が通過後に「強い冬型の気圧配置」となる場合です。
西高東低の気圧配置と言われ、日本の東に低気圧、西に高気圧があり、等圧線が縦じまとなります。シベリア大陸からの寒気が流れ込みやすくなり、日本列島に寒さをもたらします。強い冬型の気圧配置とは、日本列島に5本以上の等圧線がかかっている状態が目安になります。

二つ目は、高気圧に覆われる場合などで「晴れて風がおだやかな夜」です。
放射冷却現象により、地表面は空に向かって熱を放射して冷却する性質があります。上空に雲がない場合は、フタの役割をするものが無く、熱が空に逃げていきます。風が弱いと、空気がかき混ぜられないため、地上付近の空気だけが、冷やされていきます。

急な冷え込みに対応するには日々の天気予報をチェックするほかに、週間天気図を見ることによって、あらかじめ気温低下を推測する事ができます。その他、施工計画の段階で過去の気温を調査する「ハザードプレサーチ」や、KIYOMASAの24時間先ピンポイント予測を使用する事によって、より現場に見合ったコンクリート打設計画を作成する事ができます。

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